大普賢岳 1779.9m

山葵谷から地獄谷、小普賢岳のコル。バリエーションルート

山歩隊+T女 サポートはノブヤン
2008/09/10

ヤマレコに過去記事として載せました
月一回大普賢岳に登る、通年登山に挑戦中のショウタン、今日は山歩隊仲間とT女でシェイクスピア氷漠で有名な山葵沢から地獄谷に入る
大普賢岳最難関ルートに挑戦した。ネット検索でも登られた方は少なく、完全無雪期は一組DOPPOさんのみ
ルートは読みにくく何とかなるさ気分で新伯母峯トンネルから大台ヶ原に向かい直ぐの伯母谷川にかかる橋から左岸に入る
コースタイム

伯母谷川左岸口07:21ー旧山葵園入り口08:18ー最後の滝09:16ー岩壁10:08〜11:14小普賢岳コル12:46ー大普賢岳13:22
登総時間
6時間

下山
山頂14:10ー和佐又ヒュッテ15:52
コース略図

山葵沢入り口の橋からは右岸左岸どちらも地獄谷にはいる事が出来るが右岸には私道のため立ち入り禁止の看板と準備中に作業員が軽トラック数台で到着
立ち入りが気使ったため左岸から入り硯谷分岐付近で右岸に渡る事にした。硯谷分岐付近では右岸に渡りにくく,
渡る所を探していると簡易の橋が沢に架けられていた。なんやかんやで手間取った。
これは素直に右岸を歩かせてもらえば良かったと反省、
今日のコースは三人で挑戦、ノブヤンはサポートに廻り和佐又まで車を回し大普賢岳、和佐又山を単独で周回する
久々のヘルメット姿、
右岸に渡り地獄谷へと入って行く
林道終点は直ぐだ。その林道終点の左手手前に鋭角状に作業道?か踏み跡が付いている。ここから山に取り付いた


右岸に入り直ぐに目指す大普賢岳が顔を現わす
うまくルートが取れるか一抹の不安が走る、
何とか成るさ

 
沢分岐付近から右岸に渡ろうとするが大木が倒れ上手く渡れない
渡渉場所を探しているとヘリポート手前に渡渉の簡易橋が架けられていた
ここで反省、最初から右岸を歩かせてもらえば良かった

右岸に出でて林道を詰めると林道終点は直ぐだ
林道終点の手前に作業道か?鋭角状にハッキリと踏み跡がある。これが地獄谷旧山葵園への取り付きらしい
登ると良い道が現れ地獄谷沢沿いに道が西に延びている

 
進んで行くと木の柵が出てここからが旧山葵園らしい

 

やがて沢を歩く事になるがシェイクスピア並びにその他の氷漠に向かうためかテープが打たれ、踏み跡も薄いが残りコースは分かりよい
 
所々ガレ場を登ったりヘツッタリするがこの辺はテープを頼りに踏み跡を探し登った
一部でややこしく思ったが案外スムースに登って行く
マダ自分の位置が確認できるが小さな谷を渡り返して行くとダンダンハッキリと位置確認が出来ない
位置確認ができる位置で地図上からコンパスナビをナビッタ

 
進んで行くと多くのロープが張られた滝下に出た
ここも氷漠の名所だろう。名前は分からない

滝下に出てコースを思案していると左手、右岸に登る巻き道があった
ロープが張られているが本当に補助的だ、巻き登る
ここからは地獄谷の難ルートと変わって行く

 
踏み跡と言えるだろうか、尾根上に踏み跡が伸びるがこの先はルート取りは感だけが頼りだ
途中で難関ルートと出くわすがシマヤンは身が軽いドンドン登る
やがてハッキリと尾根上に出るが巻くのか尾根を進むのか踏み跡が別れる
シマヤンは尾根にショウタンは谷に巻きながらルートを探すがどうやら尾根がルートらしい
ショウタンは斜爆からは進めなくなりシマヤンの尾根にはい上がる

ここでコンパスが指す方向にトラバース状に進む
もう自分の位置はハッキリしないが標高のみで位置を推定する

やがて岩稜帯に突き当たりだいたいの位置が確認できた
岩稜の下に二種類のテープが見つかった
登ったのか捲いたのか
登ってもルートが取れそうだが岩の下手なショウタンは汗を流す
20m2ピッチ分岩を登るが本格的岩となり今日の装備では無理と判断
尾根に引き返す



 

ここでアクシデントがあった
落石がショウタンを直撃、小石が頭を叩いたが耳たぶを切ったが軽傷だ
メットを外して点検しようとしてこれ又ショウタンのメットが谷底に転がった
アチャーーー

ルート取りに失敗だ
サア、ルートはドコダ
上の写真でT女が立つ左手を巻けない事はないが岩がもろそうだ
シマヤンの下るのを待ってルートを検討すると古いマークが有った

 

意味不明だが左手の谷に向かって踏み跡らしい物が見える
ショウタンはルートを探索
ガレ場の向こうに小さな滝があり左手にルートが延びている
ヤレヤレルートが見つかった
下から見ると登れそうなガレ場
左の小さな尾根は登れそうにない
鹿の足跡が付いている
登れるさ
所が登れば登るほどあり地獄、石は浮き、よく滑る
最後にトウトウ動けない
後、高さ5m程度で草が生えている
ショウタンは浮き石を蹴散らし何とかはい上がったがそれがいけない後の二人のルートが無くなった
ザイルは20mしかない、何とかT女に届いた
最後のシマヤン、後一歩が動けない
ザイルも届かない
T女がシュリンゲを取り出した
繋ぐとシマヤンに届いた

尾根先は見えている
行けるのだろうか
鹿が歩いたようだ
鹿が通る道は人も行けるの鉄則
向こうにルートが開けていた

ここは危険でも尾根に取り付かなければより危険だった

下から見たガレ場と上から見たガレ場
左の尾根に取り付くのがルート取りとして良かったと反省



又ガレ場、ここの石は大きいが安定していた
注意深く登り少しでも早く尾根に登った



ここでも尾根の向こうが行けるのか
高さ的には後標高差100m
尾根から小普賢岳が見える
ルートもハッキリとある小さな斜爆を捲き上り詰めると目指すコルが確認できた

 

笑顔がこぼれた
慎重にコルを目指す
今日の目的が達した
シマヤンは手を伸ばす
T女も手を伸ばす
三人は固く握手で登頂を祝った
ノブヤンから無線が入る
登りました
おめでとう
ノブヤンは山頂から下山しているという

大普賢岳に向かう
途中で山葵谷、地獄谷が見えるが自分たちのコースはまるで分からない
上から見るとあれだけ入り組んだ小さな谷や尾根が分からないからだ

 
山頂でユックリと景色を楽しみ下山
小普賢岳のコルでもう一度谷をのぞき込み通常ルートで和佐又ヒュッテに向かった

 

前回登った日からマダ2週間
秋が完全に忍び寄り和佐又山はススキが満開だった



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