弥山大周回
坪の内林道弥山川合ルート出合いから迷い岳、修覆山、弥山、八経ヶ岳、明星ヶ岳、日裏山、頂仙岳、天女の舞、周回
2010/07/08
単独



コースタイム
登山道出合い07:20-ナベの耳09:00-迷い岳10:30-修覆山11:36-弥山小屋12:10
弥山小屋12:38-八経ヶ岳13:20-明星ヶ岳13:35-日裏山14:25-頂仙岳15:00-天女の舞16:00-下山車17:00
例年、梅雨の最中に登る山の一つに弥山がある
弥山と言えばこの時期にオオヤマレンゲがある。梅雨の最中に咲くこの花は大きくて美しい魅力のある花だ
無骨者の私でも何度見ても美しいと感じる
この時期のもう一つの楽しみは、この時期に見せる苔の美しさで、大台ヶ原で見た濃いグリーンの苔はあまり見かけなくなった
だが、今回登ったルートは、迷い岳から修覆山付近にまだあの濃いグリーンの苔を見る事が出来る
今回の周回ルートは、だれでも行けるというコースではないが、地図とコンパスを巧く使える人ならば問題のないコースですが
この付近の苔は、シラビソやトウヒに取って再生する苔が生える大事な発芽場所です
ご存じの方も多いかも知れませんが、弥山周辺は、シラビソやトウヒが立ち枯れ地獄の様相を見せるところがある
ソノ立ち枯れ地域も最近は再生が進み実生が多く育っている
その中を歩くコースですから、自然と向き合い大切に歩いて欲しい
コースは踏み跡もなくコンパスで方向を確認しながら歩くが
この付近の自然を考えると、テープは打たない方が良いと感じる所です

偉そうな事を言うのではないですが、地図読みやコンパス(シルバコンパス等)を使い歩いて欲しい
もしテープを必要とするならこの付近は行くべきでは無いだろうと私は感じた
あの自然からそう思うようになった私です
シルバコンパスの使い方にリンクしておきます
私が登山時に使うトレッキングマップエディタを紹介します
梅雨の晴れ間は少ない、久々の晴れマーク、仕事も休みだ、弥山から来いと呼びに来た(^^;)
今回は苔のグリーンも見たい、迷い岳から弥山に登ろう。下山はレンゲロードだ
コースは頭の中にあり目を瞑っても行ける何度も歩いたコースだ
坪の内林道は整備が進み今は弥山川合ルートの栃尾辻手前まで出来ているが、車が入れるのは川合ルートと出合う付近までです。ここに車を停め、いつも感動する大峰の景色を楽しんで登山を開始する

駐車地点から見る稲村ヶ岳からバリコヤの頭
 
駐車地点は川合、弥山ルートが坪の内林道に削り取られた所です
道幅は広くカーブになり分りよい、後少しで舗装がされるだろう。
その少し先、左手に登山口がありここから登りはじめる。林道終点付近からも登れるが崩落ヶ所もあり
今のところここからがベターだろう
登山開始 7時20分                                       林道奥の登山口
  
栃尾辻までは植林帯だが比較的歩きよい、小さなアップダウンが有るのみだ
栃尾辻からP1516mの南側を巻き登るが、下山時は北東側の天女の舞と名付けられたビューポイントを下った
コノ巻き道付近から自然林は美しい、この時期見せる緑は倒木や小岩に生えた苔が見物だ
もちろん、この付近は巨木のブナや雑木は大峰山系で一番美しいと思うのは私だけだろうか
 
熊渡りからのカナビキ尾根出合い付近も素晴らしい、ナメリ坂を登り、ナベの耳と呼ばれる多和付近から、河原小屋に向かって下るが、最近の国土地理院地図から河原小屋が削除された。

カラビキ谷出合い       ナベの耳、木の高所にテープが↓        河原小屋への下り古道跡↓
  

河原小屋へのルートはキリクチの密魚者が後を絶たないためだろうか、テープは直ぐに取り払われる
テープがある時も無い時もある、コンパスをキッチリ取ろう
古道跡が見受けられるがほんの少し道が抜け、??と思うところがあるが落ち着いて見れば道跡は残っている
今回、弥山川の渡渉の水量を気にかけていたが、上流部は急流で水の流れが速いためか、水量はほぼ通常だった
飛び石で対岸に渡る

目指す迷い岳と修復山             弥山川渡渉地点
 
川沿の弥山川ルートを少し戻った尾根先から迷い岳に直登する
尾根先にわずかな踏み跡があるが30mも登るとそれが消える。登りは簡単だ、上に向かうと山頂に着く
迷い岳の山頂は苔生し自然のまま、テープも見受けられるが私は何もないのが迷い岳の魅力と思う、
無骨者の私でも、もののけ姫が木の上から見ているような神秘な感じの山頂だ
今日は体調が悪く登りに1時間も係ってしまったが、いつもは50分程度で登れるところだ

 

思ったより山頂は緑が薄い、ここもトウヒやシラビソが倒れヤヤ日差しが増えたせいだろうか、実生の木が1〜2m程度育ちだしたが、昔のような大木になるのにはマダマダ時間が係るだろう

迷い岳山頂の写真
 

 
迷い岳から修覆山経由で弥山に向かう
なるべく動物の踏み跡を通り苔を踏みつけないように注意して、小さな岩稜のある尾根先から修覆山に向かった
この付近は本当に美しい、テープや人工物は要らないと感じるはずだ、ショウタンはいつもになくコンパスを多用して無駄歩きを避けた。
 

私は岩稜のある尾根先にコンパスを合わせたが、尾根先は本当に歩きにくい
小さな岩稜をいくつか越えると今度は石楠花ブッシュ、地図にあるお奨めコースに動物の踏み跡がある。これを利用した方が歩きよいかも、
 

尾根先、尾根先にとコンパスを数回当て直し鉄山ルートを目指す
このルートもシッカリと踏み跡が出来ていた
このルートに出くわすとテープが出るが、定期的にテープが外される。それでもテープが絶えないのは迷いが多いと書かれるためらしいが、キッチリコンパスで角度を取れば迷いを起こすような所ではない
ガスや雨なら踏み跡は見分けられ無いだろうが、コンパスの指す方向に向かえば歩きにくいが弥山山頂に必ず着くだろう
私は修覆山から弥山小屋にコンパスを当て、後は踏み跡に忠実に歩いた
あの大倒木帯も、倒木を10も越えることなく歩ける状態に道が出来上がっていた
落ち着いて見れば分るほどです

踏み跡とテープ                  迷い岳                    トウヒ帯
  

シダ帯                      枯れたトウヒ帯
 

倒木帯
いつもは山頂に出て小屋前に下るが今回は直接小屋に出た

  
弥山小屋でビールを購入して昼食、大汗の後のビールはたまらない
25分で昼食を済ませ、国見八方から大普賢岳や大峰山方面の景色を楽しみ、八経ヶ岳に向かう
コルのオオヤマレンゲは保護されてから綺麗に咲き出したが、今年はヤヤ花が少ない感じがした
                           カラマツ草                   オオヤマレンゲ
  
ナルコ百合                                                    コル付近登山道 
  
マダマダ綺麗な花が咲いてはいたが無骨者の私には花名は分らない
八経ヶ岳は近畿最高峰、いつも多くの方達で賑やかだが山頂の三角点は二等点で、点名は弥仙山(みせんさん)と言う事を知る人は少ない
 

基準点コード TR25135270201 
点名 弥仙山 (みせんさん)
種別等級 二等三角点 
基準点成果
成果状態 正常 
地形図 和歌山−山上ヶ岳 
測地系 世界測地系 
緯度 34°10′24.9086 
経度 135°54′27.1797 
標高 1915.11 m
基準点現況
現況状態 傾斜 20070802 
所在地 奈良県吉野郡天川村大字北角字弥仙山158番地 
選点 明治34年7月24日
山頂は賑やかだ、直ぐに明星ヶ岳に向かう
ここ最近三回目だが、来るたびに変わる山頂、今日は整備された山名版を全部補修され賑やかだった
  
レンゲロードと呼ばれる尾根に入り途中の日裏山に立ち寄り休憩、たわいのない山頂だ


高崎横手から久々に頂仙岳を越えてみた
踏み跡が出来ナベの耳まで難無くあるけたが、山頂付近は昔と変わりがなかった
ここも三等三角点が鎮座するが、点名は朝鮮の字が当てられている
住所はチョウセンと書くらしいが意味は分らない
山名と字の違いは三角点の面白さだ
山頂から見た大峰の山々も又美しい

  

 

基準点コード TR35135272101 
点名 朝鮮岳 (ちょうせんだけ)
種別等級 三等三角点 
基準点成果
成果状態 正常 
地形図 和歌山−山上ヶ岳 
測地系 世界測地系 
緯度 34°11′21.9482 
経度 135°53′21.8599 
標高 1717.61 m
基準点現況
現況状態 正常 20070802 
所在地 奈良県吉野郡天川村大字坪内字チョウセン333番地 
選点 明治36年5月10日

下山時はP1518mの右手を巻き、天女の舞を通った
この時期のP1518mの北東側山肌のブナは見応えがある綺麗さだ

山肌のブナ                        天女の舞い                  天女の舞の見晴らし
  

栃尾辻を越え林道が平行する地点から林道に下り林道を歩くが、崩壊場所がありあまり歩きよいとは言えないが林道は徐々に整備されている
 
車に帰ったがいつもなら大日岳や稲村ヶ岳、行者環岳、と大峰の主峰は美しいが残念ながら雲が出だした
梅雨の最中の今日の山行は、苔の緑と、オオヤマレンゲが楽しめ、久々の美しい緑を味わう登山だった


総時間9時間40分だった
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「このページの地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図200000(地図
  画像)、数値地図50000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)、数値地図50mメッシュ
   (標高)、数値地図10mメッシュ(火山標高)及び数値地図5mメッシュ(標高)を使用した。
   (承認番号 平21業使、第652号