本居宣長の菅笠日記から推測するショウタン的仏ヶ峰550m

二回にわたり、川上村の旧吉野街道を歩き、蜻蛉の滝、青根ヶ峰、オク山、仏ヶ峰 三船山、白倉山、土倉牛車道を楽しんだが、どうしても不明のピークが出た。
仏が峰(仏ヶ峰)の地点だ。カシミールや昭文社地図は三角点大谷のピーク、オク山を仏ヶ峰とし、山渓は610m地点を仏ヶ岳としている
尾根を歩くと、王峠東のピークを仏ヶ峰と記している

私も、少し菅笠日記を調べてみると、どうやらこの550m地点が、仏ヶ峰ではないかと推測する 
川上村に再度尋ねたが、未だ返事がない
先ずこうだ、
奈良女子大の菅笠日記、行程表 第9日目の行程表は、こうだ

《晴》  ⇒  二の鳥居  ⇒  金御峯神社  ⇒  安禅寺  ⇒  苔清水  ⇒  西行庵  ⇒  御嶽の参道  ⇒  青根が峯  ⇒  西河《休憩》  ⇒  大滝村  ⇒  吉野の宮  ⇒  せいめいが滝《里人の岩飛》  ⇒  音無川  ⇒  仏が峯《茶屋にて休憩》  ⇒  樋口  ⇒  宮瀧(柴橋)《里人の岩飛》  ⇒  桜木の宮(参詣)  ⇒  喜佐谷村  ⇒  高滝  ⇒  象の小川  ⇒  象山《吉野泊》

王峠から仏が峰に登ったくだり↓

かの里にかへりて(西河)。またけさくだりこし山路にかかる。けさはさしもあらざりしを。のぼるはこよなくくるしくて。同じ道とも思はれず。さてのぼりはてて。右につきたる道へわかれて(西河分岐)。またしものぼる山は。佛が峯とかいひて。いみしうけはしき坂也。

 さて下る道は。なだらかなれど。あしつかれたるけにや。猶いとくるしくて。茶屋の有所に。しばしとてやすむ。

ここにて鹿塩神社の御事をたづねたれば。そは樫尾西河大滝と。三村の神にて。西河と樫尾とのあはひなる山中に。今は大蔵明神と申て。おはするよしかたる。この道よりは。ほど遠しときけば。えまうでず。

茶屋あたりを下り、「さてくだりはてたる所の里を。樋口とい
 
これに日記の一部を当てはめて行くと

西行庵から青根が峰を越えて西河まで一気に下っている

これは旧吉野街道だ 西河で休憩して、大滝から、吉野の宮に詣でて、蜻蛉の滝を見学して、西河から西河分岐を右に取り王峠に、王峠から五社峠の鹿塩神社に行こうとするが、足が疲れ、途中の茶店で話を聞き、行は下りだが帰りがシンドイと、間道を上市方面に下り、樋口から宮滝、桜木の宮に参詣して象山に泊まっている
その事から推測すると、やはり仏が峰は、550mピークの地点だろう
コノページに出くわした方、実際にこの付近を歩いてみて下さい
私なら、ワザワザ、三角点大谷のあるオク山や 610m地点は歩かないだろう
西河から吉野の宮、大滝、蜻蛉の滝は予測したコースか、吉野の宮から大滝の尾根を越えたかは少し分からないが、蜻蛉の滝の地形から当時を推測すると、おそらく山裾を廻った事だろう

又茶店には水がいる
水が豊富にある場所は、梅ヶ井戸、か王峠を上市方面に下ればある

西河分岐と梅ヶ井戸の写真