地蔵峠から地蔵尾根、千種岳探索登山

2008/04/13
13名

前鬼、小中坊付近図とコース図



青線は廃道


登り
宿坊07:30--地蔵峠08:08〜20--二つ岩10:40

下山
二つ岩11:40--前鬼12:50、
目覚めると五鬼助氏と共に行者堂で勤行、登山の安全を願う
七時半、小中坊北手から三重の滝裏行場にと向かう
山口氏のホラ貝が鳴り響き、イヤでも気合いが入る
この三重の滝、裏行場へのコースは尾根裾を巻くが、ほとんど手つかず、切り立った道は注意がいる

 

 

地蔵峠には40分足らず、ここから五百羅漢が見えるビュウポイントがありこの尾根を下るとゲート吊り橋に下れる
踏み跡らしい物が確認できた。



10分ばかし休憩して地蔵尾根に取り付く

 

尾根は登りよい、一度機会を見つけ尾根先から地蔵峠に出て二つ岩、太古の辻と登ってみたい物だ
地蔵尾根をユックリと登る。途中で明星ヶ岳、釈迦ヶ岳、大日岳、と見晴しが良い
晩秋か早春の落葉季節がベストだろうが新緑や夏も悪くはないだろう

途中のヒメシャラの群生地は特に美しかった
 

岩場を越え1185mピークに西へと登る。尾根は単純で尾根間違いはほぼ無いだろう

 

だがほとんど登山者もないこの尾根は熊などに注意がいる。山口氏が言うには今は沢に下っている
ホラの音で驚いているという。大きな熊の糞が有り、ここに一匹の熊がいることが分かる



紀伊半島から熊は完全に少なくなっていると山口氏言う。早く保護をしなくては絶滅が心配される
ツキノワグマはおとなしく鳴り物を成らして人間の進入を知らせれば問題がないらしい
尾根から、大日岳、釈迦ヶ岳、明星岳、などが美しい

大日岳と釈迦ケ岳
 

五百羅漢とオペレックス


1185mのピークを越えとうとう二つ岩の下に出てしまったが千種岳、靡き30番らしいところが無い
二つ岩下左手西側には奥駈けの階段が見えるが最後まで尾根から大ーを登り奥駈道に出た

 

補助ロープを下ろし安全を確保しながら登るが急登と枯れたササがジャマをする



奥駈道に出て、二つ石で少し早いが一時間休息食事、ここまでに解らなかった千種岳、
絵図や靡き番号からこの付近と推測できるらしいが
この尾根をさらに直登すると岩稜帯に出て面白い所があるという。この付近も調査したいと言う
本日は下山と決めた。



二つ岩と岩に祀られる金剛童子

 

前鬼に下る奥駈道、なかなかの勾配の下りです

 

下って行くと右手に大きな岩稜が出てきた。いつも見ているがダレも登った事がない
フト感じたのだろうか、玉岡氏と私が同時にこれでは無いか、と声を出した
ロープを出し、岩を登り岩稜の上に出ると、真東に地蔵岳を拝むように真四角な窟が見つかった
 

ここに下りる事ができるが登りが大変と思い上から写真を撮った



岩稜の上の大きな立石



今日の調査はここまでとした
前鬼小中坊に下山、行者堂にお礼の勤行、私たちの下山を待ってくださった五鬼助氏、
お礼を言って、次の訪問地柏木の金剛寺に向かう。

金剛寺と柏木宿坊、朝日館

国道169号を北に伯母峰トンネルを越え下って行くと、大峰登山でかつて下山口として栄えた柏木の集落がある
交通の便が良くなり日帰り可能な今日は登山者の宿泊はほとんど無いが、今も一部の登山者、修験者が利用している
最後の旅館(宿坊)朝日館がある。

南北朝時代の南朝の墓所、金剛寺が有るのもこの柏木でここを見学した
歴史好きにはたまらない場所のひとつでもある

 



雨が降り出した

柏木の朝日館に向かう。今は国道が下を通りこの古道を知る人が少ないが、大峰山参りの下山ルートとして栄えた
洞川で一泊、大峰山に登り下山は柏木で有ったという時期が長かった
阿弥陀ケ森、柏木の覗きから下るルートは今も好き者の間で人気がある

旧道沿いの柏木の町



この朝日館はアノ植物学者であり日本山岳会の会長であった今西錦司氏が1500山目の山、白鬚岳を達成する時この旅館を
ベースにしたと言う。白髭岳には地主の許可を得てソノ1500山達成を祝う碑を持ち上げたのは今西錦司先生が登られた中奥
からの登山ルートで会ったと聞く
朝日館にはその時の記念色紙があげられ、今も今西先生をしのぶ方達がここに集うという名門館です

古くなった旅館にその時の様子が浮かぶようだ
 

夜はマタマタ宴会、疲れを知らない皆さんは私より10〜20歳以上も年が上な方達ばかりとはとても思えない
もりあがり、歌声が響き、愉快な宴会は笑い声が止らない。これぞ健康の秘訣だろう

続く
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