前鬼川沢

炉端山友会にて
2018/08/05
8人

黒谷出合いから垢取場
帰路は閼伽坂峠越〜前鬼
地理院地図にリンク
前鬼川は大峯ブルーなんて言われ出し手軽な沢登りとして、マスマス人気が出だした沢だ
水量が少なければ小さなボルタリングを楽しみながら上れる沢です

所が、雨後や梅雨時期のように水量が増えれば、私のような初心者はトテモトテモ登れるような沢ではなくなる
今回は適量な水量で、二級程度だろうか。
泳ぎが不得意なら泳ぎを避け、泳ぎたいなら渕は沢山有りそれなりに楽しめる
ただ、ルートによっては初心者だけではトテモトテモ通れ無いトラバースがあるが、ルートを知っていれば高巻くことも出来る
難所は二ヶ所、初心者はこのルート取りによって大きく感じ方が変われうだろう
今日は、初心者は私を含め5人、上級者三人にリードされながらの遡上だ
経験がある私に、先頭でコースリーダーを任かされる。
黒谷もソコソコ水量が有り、まずは経験と少し小滝や小岩を乗り下るルートを取ってみた
 
後ろでショウタン、コースが逆と黒谷の出会いで下流方向に入っていった
もうこの地点でコースリーダーは諦めた。
マア、何処を通っても綺麗な大峰ブルー、二人はボルタリング得意者で、リーダーは岩登攀得意者だ
前鬼沢程度はスイスイだろうが、初心者やヘタッピの私などをリードしてくれる



何も書くことも無い写真だけでも貼り付けよう

10m二段の滝は見学者も少なく貸しきり状態だった
我がリーダーも無視して左岸側に設置された残置ロープの安全を確かめていた
私は、前鬼川が始めての方に此方と声をかけるが届かなかった
 
兎に角遡行者が多い。
ここでも残置ロープは順番待ちだ。

登りきれば、小さな渡渉箇所が有り水流の激しい所だ
流されれば10m二段に落ちてしまうだろう
私達は安全のためロープを渡して、カラビナスルーで渡った

特にスマートな女性が多い我がチームだ、水力には弱いだろう

10m二段の上の渡渉を避けることも出来る。
少し大きく高巻いてナメの始まり付近の左岸の岩上に懸垂下降で降りることも可能だ
位置は知っていなければピンポイントだ。
滑は美しい



上級者が水量に苦戦していると、初心者がテープを出す場面、大満足のえがをを見てしまった
 
三重の滝下落ち口分岐付近はこのコースの最難所だろう
落ち口下を泳ぐか、トラバースで越えるか、又は滝下に巻き登り懸垂で降りる高巻きか、又は右岸をトラバースで登るかだ
私達は、リーダーが右岸にトラバースの為にフィックスロープを設置する。設置してトラバースで登る
 
対岸では、ボルタリング得意者二人が混雑する中、見事に突破していたが、写真は小さい

後はコースによってグレードは変わるが、もちろん優しいコースを登るショウタンだ
最後のナメ滝は右岸を登るか左岸を登るか選択の所だが、チームは左岸を選んだ
私は登れないと右岸を登ることにした
少し巨岩を越えるが、見た目は難しそうだが登りよい
垢取場
垢取場で沢装備を外していると、ショウタン、来て下さいとの声
行ってみると、アララ、滑落骨折の仲間、医療従事者が一名いるが看護士では無い
私達よりは知識が深い、骨折だろうと言う

先ず落ち着くこと、自力搬送はできないことは明らか、先ず前鬼まで確実に行ける人を選んで救急要請を出す
痛みは少なそうだ、我慢しているのだろうが、、本人を落ち着かせる
痛み止めを飲ますと言う意味で、先ず食べ物を与える
私の常用している痛み止め薬を飲まし落ち着かせる

チーム内で全員の救急セットを出させ、役立つ物を持ち寄る
やはり、三角巾が一番良い
副木をあて三角巾で対処する仲間
現場を動かせる状態まで待って、本人を垢取場まで搬送する
片足が自由が利くようだ。4m位の岩を3/1システムで女性達が引き、男性は救護者の介護をする
岩を登りきれば、背負いやお尻でズリズリと20mを移動して、垢取場鉄ハシゴをロープ確保で下ろす
後は、ヘリコブター待ちだ

会員が順次、怪我人に話しかけ緊張をほぐす。

ソロソロヘリが来る頃だろうと、焚き火で煙を出した。
音が聞こえ出した。負傷者に両肩を貸し、一番状態の良い所に移動さす

ヘリが上空を旋回して位置を掴んでいるようだ

いつもはオットリとした仲間が、ヘッデンを出しヘリコブターに合図を送る

100m位先ではホバリングをして、危険だから離れろとアナウンスあるが、聞き取りにくい
先ず焚き火の火をヘルメットで水をすくい消す
隅に避難したが、其の風は木の大枝を揺らし、小枝は飛び水は跳ね上がる

このとき負傷者をそのままにした事が反省点だ

50m程下流に一人を下ろし近づき、私達にさらに避難を促す
50mを5分?くらいで来る。早い

真上に来てもう一人が下降するが、其のときに救難隊員が負傷者に覆いかぶさり安全を守ってくださる
もう、映画の場面のようにテキパキと行動する隊員、引き締まった体に高身長な隊員、若ければあんな仕事をして見たいと思ってしまう
二人でタンカーに乗せ一人が付き添い上昇、一人が回転を止めるためにロープを引くが、私なら羽の風に飛ばされるだろう
鍛え抜かれたことが伺える

最後に隊員がロープをまとめ、小さく手を振りながら登っていった
もう安心感の何者でもない
感謝だ。

不謹慎な事を書いていると思われるかもしれないが、私は思う
沢や岩、バリエーションは危険な遊びだ。
其の遊びでは事故は起きる事もある
それが起ったときに、パニックになるか、落ち着いて行動が出来るか、ここに生死の境目が有るように思う
今回は、足首間接脱臼と付近の骨折だと搬送先の病院から、クラブの掲示板に本人から連絡が来ていた
状態は良さそうだ。
仲間も安心するだろう
でも、骨が飛び出したり、大量出血が伴えば、私だって何処まで落ち着いていられるか分からない
少しでも救護技術を身に付ける事が大切なように感じた。
奈良県救難ヘリの隊員の皆様に感謝、本当に有難うございました

後は、閼伽坂尾根を越えて前鬼に下った。

救難ヘリの様子の動画 https://photos.app.goo.gl/BjFMdjCiLtjU1JyS6
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