かつらぎ町柿の里から
堂山、経塚山、宿山、三国山、畑山
2020/01/29
2人

距離12,1km
総時間7時間25分

ヤマレコにリンク
 岩湧山から和泉葛城山までの府県境尾根の縦走は多くの方が歩かれるが、和歌山側から登り、尾根縦走や尾根越えで歩かれる方は少ない
そのコースに気になる地点があるショウタンは、和歌山のかつらぎ町平西大久保の定福寺から10㎞を目安に周回した

先ず、マイナーな支尾根の山堂山から、経塚山、七越峠、宿山、七大竜王社、三国山、三角点父鬼、畑山、神野集落と回った

現在、昭文社エアリアマップが三国山と記した三角点、父鬼地点から、地形図が記した三国山、つまり山名の起こり、紀伊の国、和泉の国、河内の国が接した地点の三国山の認識を知っていただくための歩きでもある
柿の里、かつらぎ町平地区は 見晴らしもよく天空の村で、今も古民家が並び春や秋の串柿や干し柿生産時期は見事な景色を見せる所だ
そんな村で働いた経験を持つ我が家のご主人様に予備知識を頂き、定福寺に駐車して歩いた
 
定福寺は案内に有るように、観音霊場巡りの寺を33ヶ所選ぶときに自分のお寺を入れ忘れたと言う面白い寺で、中の観音様は算盤と帳面を持っているとか、萩の幹を八割にして柱にしているとか、面白い話のお寺だ。
萩の幹が柱になるほど大きの物が有るのだろうかなんて笑ってしまう

霧雨が止まないが、スマホで雨雲レーダーを見れば1時間程度で止むだろうと雨具を付けてスタートだ

山裾の車道を登ると、右手に20丁と書かれた丁石が常態よくある
これは何処まで20丁なのだろうかと考えるが分からない
車道横からズズズと尾根に乗るが地形図を見ないショウタン、どうせ道は無いだろうと尾根登りのこころつもりだ
  

一歩二歩と尾根に乗ればアララ、林道風の道が出た。kazuminnさんがこの先で又道が合流すると指摘する
あわてて地形図を見るショウタン、なるほど
  

右手に古道らしい掘れ込んだ道が出た
納得の地形図だ。
それでも古道には枯れ枝が落ちているだろうと、尾根芯登りで登るショウタンだ
尾根芯らしいところには測量杭が有りいかにも道らしい
  
もうそろそろ測量点の堂山らしいと、付近をうろうろ
堂山の山名板が見つかった。
古い私が付けた堂山の印も朽ちてはいたが、保存されていた
何やらうれしい
kazuminnさんは、測量点と違うとGPSで測量点を探ると、3~5m低いところが測量点だった
測量点が山頂とは限らない、マア納得だ、GPS軌跡も少し測量点とは違う
 
林道が出て、方向は尾根芯ではないが目的林道に出るだろうと林道を登れば、山頂下を東西に通る林道に出た

ガスが濃い
雨と言うよりも霧が木に付きポタリポタリと落ちる
雨か霧か分からない
地形図から山容を見ようと見通すがはっきりしない
頭をひねっていると、経塚11番の案内が出た。いつも助けていただく膾谷鉄山氏のものだ
踏み跡か杣道か、道なりに登るがやや倒木も多い
道横に七興寺跡が出た
ここが11番経塚だ
  
三角点位置が雑木と倒木で見通せない
経塚山測量点から三角点にコンパスを合わせ、猪の用に針の指す方向に直進すれば、20mほど下に点が見つかった
三等三角点 平、これは地名からきている名前だ
選点時期はメチャ新しくなっている。平成6年5月18日、新しく作り直されたようだ
  
経塚山山頂を特定するが、平らな山は難しい
先人が挙げた山名板位置とした
大きな狂いは無いだろう
 車道まで下り、七越峠に向かう
 
平から来る車道との三差路上に道標地蔵が出た
ちちんぷいぷいの西国古道のふだと、地蔵には右まきのを、左やまとみちと書かれているようだ

歩かなければ見つけられないだろう地蔵さまだ
この辻は下津川辻と言う事を後日知る
七越峠まで少しでも尾根芯をと尾根に乗り、七越峠に下る
ここにも、地元の皆様のご協力で、七越峠の歴史の石板と、西行の歌碑、古い地蔵様、指で方向を示す石柱の案内が有る
   
道標に従って尾根を登る
  新しい西行の歌碑

電波塔裏を過ぎその先が866mピークの宿山だ
まだまだ霧が杉や桧に付きポタリポタリと落ちる。
冬の雨はそこそこ冷たく、簡易グローブでは手がかじかんだ
  
ここで車道に下り七大竜王社に行けばいいものを
頭から抜け落ちるショウタンだ
境界道は車道横に出て、あっ 七大竜王に行きそびれたと車道を引き返す

車道横に祠が出てその前の広い道を100mも下れば、七大竜王社が出る

後日七大竜王社と竜宿山七興寺跡で九品仏石塚が有ることを知り、

道横の祠↓は七大金剛童子祠と知る
  
ここも村人がお金を出し合い整備したようで、巨額のお金を出し合ったようだ(カアチャンが聞いてきた)
今も村人の参詣が有るようで花木のお供えは真新しい
道に戻り、写真の三国山看板から尾根芯に入り、三国山を特定する
 
 

上の国土地理院、三国山は本当に山らしくないピークで三国山と思われない所だ
地形図でも855m地点は10mサークルの小さなピーク
目では確定が難しいが、知る人ど知る三国山ピークだ
 
三国山の由来は、和泉の国、河内の国、紀ノ國が接する山頂から来たと言う(又見晴らせた)
今も、和泉市、河内長野市、かつらぎ町が接する国境だ
所が、
昭文社地図、エアリアマップに三等三角点父鬼が乗る地点としたことから、こちらが三国山との認識が高く、今もにぎやかだ
私も、点の記を見るまで、そのように思っていたが、間違いに気が付けば正すのが山男だろう

三国山の別名は一乗ヶ岳、と言う又葛城修験奥の院で三国嶽行所で地名的に天王池行場とか劒池行場等々が有るようだ
ごく最近雨壺(坪)行所が見つかったようだ
これは付近に詳しい先輩の力をお借りして探索したい

尾根通しで父鬼三角点に向かう
  
三角点の山頂は整備され美しいが、間違いは間違いと、点名板を三角点横に置いた
すぐに無くなるだろうが一人でも知れればいい
 
点名は、三等三角点、父鬼です
標高885.47 北緯34°21′52″.8320 東経135°29′15″.6425
所在地 大阪府和泉市父鬼761番地、個人所有地
選点 明治36年5月12日

小雨か霧雨か雨は止まない
かつらぎ町が挙げた三国山看板前の小椅子で風を避け遅い昼食だ
  

下山をこの看板裏から下り境界尾根に乗ってゆく
 境界には太い杭が打たれ踏み跡も濃い
コンパスは近畿自然歩道と出会うところに取っていたが、途中で林道と出会い、林道を下る
近畿自然歩道の出合には道標が有る
  
堀越蔵王峠方面に下れば、四等点 松野岡が道横に出る
その先で尾根芯を目指して左分岐道に入る
入り口は山主さんのバイク侵入阻止の努力跡がうかがえた
  

尾根に乗ればバイク跡が道を掘り木の根を痛め荒れていた
ピークを一つ間違って??としている私に、読図の誤りを教えてくれる 
  
次のピークが畑山だ
 
畑山から深タワに下り、深タワから神野に下る破線道が生きていると、破線道を下る
道が無くなるようなら、近畿自然歩道を歩き、平西大久保の定福寺に引き返す予定だ
所が、破線を何度も林道が横切りどれが近畿自然歩道か分からない
一つ一つ確認すれば、近畿自然歩道に道標が出た
その下にも道が続くから、破線道を下る
上手く神野に出た
   

神野の集落
  
神野の集落から最短で尾根を下ろうとしたが、最後の40mで道がブッシュに成り、急げば廻れの諺を痛感した
  
車道に出れば後はルンルンだが、コンクリ道は傷めた足に悪いのか、痛みが出た
知らない間に太陽が出ていた
今日のコースは、史跡が多く山間の天空の村、歩くも楽しい
又、秋や春の散歩も楽しいだろう
  
定福寺はトイレ設備も整っている
私は知り合いを通じて駐車許可を得たが、駐車可能かは聞き忘れた
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