厳冬期
稲村ヶ岳と白倉山
2016/02/15
炉端山友会にて

地図軌跡は母公堂から法力峠は外した
コースタイム
母公堂07:36−法力峠08:43−稲村小屋10:12〜10:40山頂12:06-12:30小屋13:13〜13:40-白倉山15:00-法力峠15:40-下山16:33
総時間約9時間
厳冬期の稲村ヶ岳は色々な顔を見せる。過去数回厳冬期に稲村ヶ岳に登ったが、雪の少なさは今回が一番だった
反面、登山道は歩きよく、無雪期とほとんど変わらないコースタイムが取れたが、小屋から上はやはり厳しい
目的の宝剣(剣)と山頂を極める事ができた。
早朝六時に川合に集合して、車二台を虻トンネル観音峰登山口にデポして、一台5人で母公堂、稲村登山口に移動した
小雨か粉雪か分からない空模様、約1時間天気の様子を見る。
行けると判断したショウタンリーダーは、登山準備をメンバーに伝える
登山開始は目的より約30分遅い7時36分に成った
  
メンバーは炉端山友会の中でも経験豊かなパワーウーマン四人と私、リーダーは一番体力が無い私
立ち休憩はするが、法力峠、マンモス象の立ち木とドンドンと登る
登山道は雪も少ない、
先日来の雨と暖かさが雪を溶かしたのだろうが、登れば上るほど道が凍り、後50mの橋崩落付近は完全に氷り、アイゼン着用は自己判断で二名が装着した。

 
登山暦の長い今日のメンバーは、判断は自分が出来る
途中の鎖場も、小さな崩落点も迷いなど無い、夏時間並みの時間で山上辻の稲村小屋に着いた
 
小屋付近は雪は少ないが、樹氷は美しく、風が強い、
風を避け小屋前で小休止、行動食と水分補給、小屋裏トイレをお借りして、今日の目的、厳冬期に稲村の宝剣を見て山頂に立つ、を目指し行動を開始した
小屋から上も雪は少ないが、表層が凍って歩きよい。ただ、ショウタンのみが、ズボっと踏み込む壷足が時々起こる
体重が邪魔なショウタンだ
  
笹が雪に隠れない状態は珍しいが、樹氷は海老の尻尾が発達した美しい物だ
いつもなら、樹氷は凍り、木に白い実が成る木のようだが、やはり海老の尻尾は美しい
大日岳キレットはやはり雪は少ない
キレットにビッチリと雪が張り付いた常態は三点支持もたやすく、バランスの悪いショウタンなどはトラバースが楽だが、中途半端な積雪は嫌いな私だ
おまけに表層が凍った常態は何時壷足が起こるか、慎重にトラバースだ
私が踏み抜かなければ、女性達にはそれは無い
慎重に蹴り込み棚を作る

通常のトラバース時間だっただろう。
大日岳の登山口に出た
正面は樹氷が綺麗だ。北西の風が吹雪き模様になってきたが、山頂までは風裏だ
 
核心部は無事通過だ。自然と笑みがこぼれる。
凍ったような雪の、夏場の鎖場を上りきった付近から尾根中央に登るが、石楠花はいかんともしがたい
何度か取り付いた経験から、ここぞと思うところにはいると、私的には旨く尾根に取り付き宝剣前に出た
ウーマンたちは、感嘆の声を出し、思ったより大きいと感動しているようだった
山頂近い尾根は樹氷が育つようだ。右手は50mの垂直の崖、木が無ければ見事な壁だろう
石楠花を避け越えて山頂に出る。
  
夏道よりは距離は近いが石楠花ブッシュは通りなれた私でさえコース選びに慎重だ
厳冬期の稲村ヶ岳初登攀の女性たちを先頭に展望台に出た。
見晴らしは無いが気分は最高だ。風が強い。風裏に下り行動食を取った。
  ガスで見えない大日岳
下山は慎重だが、スイスイト下れた。
 
小屋で小休止、尾根越えで下山と決めた。狼尾は大正時代の登山道が有ったと言う。
今はその後も無いが通るに面白い尾根だ。
山上辻から少し東に入り強風を避ける。この頃から雪も大きくなり吹雪模様だ
登ればシャクナゲが行く手を阻むが、此処ばかしは先人の後を通るのが一番簡単だ
ピンクのテープを信じる事を決め、ピンクテープの後をたどった
案外スムーズに登れたと感じたがさて?
  
                                                             1630mピーク目印↑
一つの目標である1630m地点の小ピークから慎重に下らなければ尾根を外してしまう
此処でコンパスを取り慎重に方向を定める。
テープも増えているが、このくだりは慎重に通りたい
  
最暗部に下るまでは倒木や石楠花のブッシュは有るが、随分と通りよくなっている
雪は降り続け山はバージンスノーの純白だ。
最暗部で私はアイゼンを外した。足が随分と楽だ
暗部から上り続ければ白倉山1470mのピークに出る
越後屋隊の二人が足跡を残していた。
此処から最短で法力峠に下る。別尾根に入り込まないようにコンパスは取った
 
尾根先は案外と急傾斜、下りの早い人はドンドンと下ってゆく、法力峠手前に下った
一曲がりで法力峠だ
  
登りでは雪のゆも無かったが、道は白くなりバージンスノーだ、
いつもだが、此処から母公堂まで長く感じること長く感じること
母公堂、洞川分岐が出てあと少しだ
  
母公堂前は雪が積もり、道は真っ白けだ
母公堂軒下をお借りして登山装束を取る
駐車料金を賽銭箱に入れお礼の気持ちを表した。
往路は雪は無かったが、帰りは雪の道、今年初めて役立ったスタットレスタイヤ、虻トンネル観音峯駐車場で解散して又の登山を約束した
戻る