東吉野村日浦
コサグラとコウベェヤ塚
2018/03/06

地理院平面図にリンク
総時間と距離
8時50分〜15時40分
距離山旅ロガー軌跡から
約11km
コサグラとコウベェヤ塚は台高のエアリアマップに載る三角点のあるピークだが、比較的マイナーな山頂だ
一度小豆生から古道を伝ってコサグラ、コウベェヤ塚を周回したが、気になる集落、同じ東吉野村日裏や天一神社を見たかった
日裏は東吉野村の最高標高に有る集落で、現住人は5人の限界集落だが、名とうらはらに日当たりはよく見晴らしは良い
廃校だが、小さな高見小学校日裏分校は昭和の面影が濃い
小さなハイキングコースとして、天一神社と日裏分校間が書かれた案内図も有った
東吉野村役場から明神平に向かい、丹生川上神社から大又に入り直ぐのキャンプ場の橋を渡って日裏に向かう
道はやや荒れ気味だが、生活道だそれなりに補修はある。
日裏からの取り付きにやや悩みがあったが、グーグルアースで見た林道から取り付こうと先ずは天一神社下のヘリポート隅に駐車した
 
手入れのあるトイレも有り限界集落の気はしない
今日の相棒と現場判断から、予定林道に下りコサグラ、コウベェヤ塚、日裏北尾根と回る事にした。
グーグルアースで見た林道は現在工事中で通行止めだが、尾根に分かれた林道が有り尾根の林道に入る
 
工事中で無ければ写真に見る車の位置に駐車できそうだ。
歩行者なら谷林道を登れるだろうと思っていたが、歩行者も立ち入る事を禁止していた。
コノ谷を征木谷と言う事を後で出会う山守さんに聞くことが出来た。
彳にんべんに正しいの字だと聞いてマサキ谷と読むらしい
謂れある位置なのか谷に入って直ぐに新しい凡字の石が置かれていた
林道は分岐する。
谷入り口からコサグラ三角点にコンパスを取り方向を確かめつつ、直登尾根に沿って林道分岐を判断してゆく
  
下部での分岐は右に右にと取ったが、途中ピークが目視確認できる頃に左に取った
マア地形から左右の分岐は選びよかった。
 
確実に地形が読める小ピークとコサグラ三角点下のコルから尾根に踏み跡が有り尾根直登とした
昨夜は雪がちらついたのか、少し斜面は白く、植林の木には樹氷が有り美しい

山名が有れば賑やかに山名の板がある台高だが、コサグラにはその数は少なかった
 
三角点は三等三角点で、点名は小豆生(マメオ 選点は明治22年4月21日)所在地は 東吉野村大字小豆生916番地と成っている
地籍調査後に所在地変更があったのか、前回調べたときに所在地と住所が変わっていた
前回の点の記
基準点コード TR35136406101 
点名 大豆生 
種別等級 三等三角点 
基準点成果
成果状態 正常 
地形図 伊勢−高見山 
測地系 世界測地系 
緯度 34°23′26.3658                             
経度 136°00′51.433                             
標高 948.42 m                                  
基準点現況
現況状態 状態良し 
所在地 奈良県吉野郡東吉野村大字大豆生字小佐倉上916番地 
小豆生の方に尋ねた記憶から、コサグラ(小佐倉)は山名では無い。所在地名だと聞いた事がある
今は小字を入れないで点の記は書かれ修正されている。
山頂は思ったより気温は低く小さな樹氷もあり、小さいながら今年初めて見る樹氷は美しい
 方向を確認してコウベェヤ塚に向かう
前回の記憶も消えかけているが、林道整備が進み尾根にも林道が走るが、先ずは位置確認も有り尾根に準じた
この付近はマークが多く、途中に出るテレビアンテナから小豆生に下るようにテープが誘う
 
ここまでに見晴らしが有り、小豆生や大又薊岳当が美しく見えた
 
鞍部に下りきり、征木谷から直登に伸びる林道出会いを確認した。
ここからはフラットな尾根が多く現在地確認はややこしい。
チェンソーの音がする。尾根中央を進むと、山守さんが伐採作業をしていた
 
作業の手を止め 征木谷の事、日裏出身の山守さんは日裏の話、伐採木はヘリコブターで降ろすなど話がはずむ
暖かい焚き火に手をかざし話せば、
写真で見るように正しい焚き火方法を言って下さる

井桁に組めば火は大きくなるが薪は早く燃えつき炎も立ち山では不向きだ
木をそろえおけば、炎は小さいが火力も強く薪の消費は少なく安全だ
キャンプファイアーは炎を楽しむが、山は暖かさと安全が優先される。

話がはずむ。山守さんはまだ私の息子くらいの年齢に見えた
驚くことに、この作業場まで征木谷を徒歩で登られると言う
登山者は非力な物と痛感した。
話し込みコウベェヤ塚に向かう。
この付近はマークが有ったが、話が弾み小さな10mの膨らみを越えたか確認が出来ず??地形を確認した
963の測量点までは傾斜のある登りは一ヶ所、その地点で現在地を確信した
963m地点で尾根角度が変わる。コンパスは先取りで測量点らしいところに行けば、コンパスはピッタリと尾根を指す
マアマークも賑やかだ。
 
尾根方向を変え下りこめば林道が出る
林道歩きは地形確認が出来にくいと尾根に乗ったが、倒木が多くやはり林道だと尾根を見ながら林道を歩いたが、974mピークを巻き込むように林道がある。林道方向が分からないと林道から974mピークに登り尾根角度を取って尾根を下る。

974mピークを下れば自然林が出て美しいが尾根は広い
和沙羅滝コースに下る破線を目視してみるが、それは分からなかった
兎に角美しい自然林内を登る。この付近に木肌に、玉、と書かれた玉井山を示す境界が出る
コウベェヤ塚は玉井山と呼ばれる事がある
  
この付近に来れば波線は書かれるが、道跡確認は出来にくくその跡は薄いが確認は出来る
尾根角度から現在地を推測しながらコウベェヤ塚を目指す
最後の傾斜は緩いが、心臓パクパクのショウタンはフー汗を流す
  
三角点山頂は大きな変化も無く日当たりが有り、昼食を楽しむ。
三等三角点麦谷1の記
基準点コード TR35136406401 
点名 麦谷1 
種別等級 三等三角点 
基準点成果
成果状態 正常 
地形図 伊勢−高見山 
測地系 世界測地系 
緯度 34°23′38.0824 
経度 136°02′50.2906 
標高 1094.63 m
基準点現況
現況状態 状態良し 保護石無し
所在地 奈良県吉野郡東吉野村大字麦谷 

コウベェヤ塚は台高縦走路の伊勢辻や伊勢辻山に近いせいも有り山名板は賑やかだ
点の記は
点名は麦谷Tで
奈良県吉野郡東吉野村大字麦谷855-18で小字は載っていない
どうやらここも山名では無いようだ
食事を楽しみ、日裏北尾根に向かう
コンパスは慎重に取り尾根を確認して下ってゆくが、雨後の斜面は雪のように滑った
慎重に下るが、しりもちをつくショウタンだ
  
下ってゆけば破線道が見えるはずと下るがその後は薄くはっきりとしない
尾根角度と地形を頼りに下れば、道がはっきりと出る
高見山登山口のある杉谷方面に釣り込まれないように測量点984ピークに向かった
984ピークに乗れば、やはり林道が出てルンルンだったが、途中伐採中で巨木が横たわり道を塞ぎアララ
 
ズート伐採が続き、このままだと目的の日裏上まで行けるか気に成りだしたが、150mばかしで伐採が終わっていた
安心して林道を急ぐ余り気がつけば正面に小ピークが出て、林道が尾根を外して下ってゆく

この位置が分からず??頭を捻るショウタンだが、位置は分からないが北側を巻けば日裏から離れるはず、ジャ南側を巻けば日裏に近いはずというショウタン判断でコースを目視に係ると、相棒さんは、此処は隠しピークで一番用心していた尾根に入ったようだと判断した
ハット気がつき、地形確認から、相棒さん有難うだった

伐採木と林道に目を奪われてコンパスを見なかったのが原因だった
だが、尾根修正は簡単だが、伐採木はすごく足下用心歩きで美しさは消えた
 
頭に有るのは尾根を越える破線道が残っているかだった。
破線道の尾根越を掴み、破線道で日裏に向かう計画だが、南斜面は懸垂が必要な傾斜だ
植林も成されていない部分もある。その傾斜にあるトラバース状の道が残っているかだった

まだ四時下山が必要な季節と判断しているショウタンはそれを目指す
現在地は右手の地形から判断して行く
尾根が細くなりだいた。ここだろうと判断して下る
と、斜面に道跡が、道跡は日裏方向に下る。
ここを下ろうと少しコースを短縮した
 
少し下れば道が消えたように見える斜面だが、相棒さんは木の切り株の並びから道は有ると判断して、その判断に従った
へっぴり腰でトラバースしてゆくショウタンだが、直ぐに道が良くなった
その下に、日裏の民家が見えた
 
所が下りきれば、獣害ネットが張られ入り口はと見れば、予定破線道だろうかそこにゲートが有った
ヤレヤレ
日裏は南向き斜面で日当たりが良い
通常裏は日陰を指すことが多いが、地名の日裏は日当たりの良い場所をさすことが多いと聞いた事がある
  
今は廃校だが、高見小学校日裏分校址が村集会所になっている。
小さなグランドに当時の学校跡を残す
  
日裏にはコミュニティバスは走るが予約制だ
分校の中を覗けば、最後の生徒が書いたものだろうか校舎の絵と、白黒写真が飾られその笑顔が美しい
五人が暮らす限界集落も天一神社は信仰も厚いのか立派な物だった
  
巨大杉は歴史を語り石垣は信仰の厚さを示していた
その先の広場は多分へリポートだろうが、スギ花粉の飛び交う中も澄み切った空気はそれも感じなく楽しい周回が出来た
小さな限界集落にも、村の掲示板がおかれ、選挙関係か広報が張られていた
民主日本の平等精神を感じた。
地形図から、周回コースを組めば山は本当に楽しい

地図には極たまに地形や道の誤りらしいことも有るが、それを見つけ出す読図は楽しい

帰りに明治谷の天誅組の墓地に登れば、明治の日本の夜明けをさきかけた人々の先見の目には驚くが
平和日本の将来を見据えているだろう気がした。

 
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