世界遺産の村天野の里周回
小都知の峰(大筒ヶ峰)と愛宕山、星山(下向山)
2015/01/20

周回総時間約6時間50分
八幡社8時22分-小都知ノ峰09:42-三笠峠10:55-昼食場所11:50〜12:55愛宕山12:25-星山峠13:30-星山14:06-八幡社15:12
久々のシマヤンとの山行が決まった。忙しい彼は和歌山のクラブで後進の山好き達の登山技術の向上に努めている
久々に彼と優しいであろうコースだが、現在地を確認しながら読図登山を行った。
地形だけで現在地を探る法と、コンパスを使ってその位置を100%確定する方法でユックリト山を楽しんだ
高野山が世界文化遺産、紀伊山地の霊場と参詣道(きいさんちのれいじょうとさんけいみち)に登録されたのが2004年7月7日だ
世界遺産に含まれる和歌山県伊都郡かつらぎ町上天野に丹生都比売神社がある。
天野の地は標高450m有り、周囲は山に囲まれ高原盆地の形だ。今回半周したその山々はまるでカルデラのような地形だ
その盆地の排水は一箇所あるのみで真国川から貴志川、紀の川へと流れる。
この一箇所が詰まれば、天野は湖と成るだろう地形だ。実際水害に成った時があると聞く
そんな里山の周回だ
国道24号からR480に入り高野山に向かうルートの途中、星川から星山と入り天野トンネルを抜けて、天野の八幡神社駐車場に車を置いた
目の前の天野小学校は廃校に成ったのかひっそりとしている
  
天野の里は史跡が多くこれを訪ね歩くだけで一日が係りそうだ。
付近の道標から、院の墓に向かって歩き、途中の有王丸の墓をみて院の墓、八町坂に登る。八町坂途中に金剛童子の杖の跡などが有るが、昔はこんな所にも話を作り楽しんだのだろう
  
一汗流せば二つ鳥居が出る。ここで世界遺産の古道、町石道と出会う
二つ鳥居からの見晴らしは綺麗で、天野の里が美しい
  
二つ鳥居前から尾根に入っても良いが、町石道を下り道標に沿って小都知ノ峰に向かう。
地図からその分岐を特定して見た
小都知ノ峰は丹生都比売が降臨した地だと天野の住人に聞いた事がある。
村人は、神武山と呼び二等三角点の点名は大筒ヶ峰だ。幾つか呼び名のある山頂だ
山頂には祠が有ったのだろう、その台石が残り、よく見ると幾つかのその跡がある
以前苦労して掘り出した二等三角点、大筒ヶ峰は周囲を保護石で囲い、三角点を知る方たちが増えたのだろうと嬉しかった
  
二等三角点、大筒ヶ峰の点の記
 
等級種別 二等三角点 点名 大筒ヶ峰、北緯 34°16′02″.2991 東経135°31′53″.7841 標高683.49
所在地 和歌山県伊都郡かつらぎ町大字上天野字小土地ヶ峰29−7番地
選点 明治34年6月3日、
北に下り、町石三十三丁石に出て六本杉に向かう。ここの分岐は複雑だが、東側の尾根小道に入る
道標案内が無い小道だ。笠松峠と六本杉を結ぶ古道だ
  
                                                             右北向き上側(尾根側)を入る
道なりに歩けば笠松峠に出る。現在の峠は車道だ。
  
笠松峠は三谷坂の突き上げ地で三谷坂は歩いた経験が無いショウタンだが、ソウルさんが詳しく書いている
車道を越えて丹生都比売神社の道標から尾根に入るが、この道標の三谷坂の方向がおかしい
目的尾根に向かって登る
  
四等三角点、三谷峠に向かって登る。
登りきり少し下ったところに三角点三谷峠がある。読図で少し手前だと感じたショウタン、今日の間違い一回目だ
  
今日の周回尾根には石英が多く落ちていて、混ざり物が少ない真っ白いものが多かった
山は溶岩が持ち上げたものでやはり天野の里はカルデラなのかもしれないと夢を膨らます
次のピーク681mを特定して、この付近の地形の難しさから少し読図で苦戦するショウタンだ
シマヤンコースとショウタンコースで探索したが、シマヤンが正しかったが、破線道特定は難しかった
 美しい自然林で昼食だ。
愛宕山に向かって尾根を歩き、林道に出て直ぐ先の斜面を登りきれば、愛宕神社の祭る愛宕山だ。
山頂は綺麗な丸いピークで日当たりが良い。ここで食事にすればよかったと反省するがもう遅い
  
斜面を下り林道に出て車道から次の尾根に登る。登り口は作られているが、すぐになくなり、雑木を間伐した斜面を登るが間伐材が歩きにくい
尾根まで出ると歩きよく、ピークに出れば何かあったような台地だった
  
単純な尾根だけに現在地読みが難しい。先取りコンパスで尾根の曲がりを読みながら、コンパスが合えばこの地点と確認した。
少しくらい間違っても尾根を横切る黒線道に出ると気を抜くショウタンだ
黒線の道はもう使われていない峠だった。小さな傾斜ですべるショウタンだ
 

地図を拡大すると傾斜の読みが分かりにくくなるが、老眼が進む二人には仕方が無い
比較的倒木やブッシュは少ない、美しいと言える尾根だ。
星山峠に下りこみ一休みだ
  
尾根先から星山に向かう。この山も呼び方が幾つかあるようで、私が聞いたのは、下向山とオオバイで漢字では大林と書く
木炭の原木伐採の山だったとか。山肌に星石が有り、星山地区の子供の遊び場だったとか、遠い昔の話だが
星山は、三角点が星山と言う
尾根先直ぐで鹿がウロウロと同じ場所でこちらを見る。
登ってみると、ワイヤーのククリワナにかかってしまったオス鹿だった。角から見て一年生だが、人と動物の戦いだ。かわそうだが仕方の無い事だ
  
読図で尾根を越え破線道に乗ろうとするが、破線道の跡は無く、小さなピークを越えると林道に出た
コンパスで位置を確認して山頂に向かうが、道は分かれる
地図は尾根に道を書くが、現場では山肌に道が有りこれだろうと入り、倒木が出たので尾根に登り返した
 左の写真の位置の拡大
ソマ道ではなさそうだ、斜面道に入った

途中から斜面を登りそのまま登れば尾根中央に三角点星山がある
里山の倒木はあるがたいした問題ではない尾根だ
 
三角点でコーヒータイムだ
 選点 明治36年5月24日、造票は昭和のもので26年3月25日の物だが再造票されたのだろう
下山はそのまま引き返しても良いが、読図で一番難しい尾根に乗りそこを下る事にした
 
読図から隠しピーク先75mに分岐が有ると見て少し手前から尾根に向かい、目視で尾根を確認した
その時目標尾根の角度を先取りしてその角度が合ったところで目的尾根と判断した。
ところが、下る方向にブッシュが出る。目標下山時間で下れないだろうと判断した
と、左手に状態の良い小道が出た。途中まで登った道の続きと判断してその道を下った。
途中に一箇所倒木があったが、下りよいし状態が良い。登りもこれを使うべきと思ったがもう遅い
 
登りに見た林道を下り、車道に出て八幡神社に向かった。
 
総時間6時間50分の読図は楽しかったが、手抜きの多い二人歩きは昔と変わらずワイワイと楽しい
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