弥山バリエーション
聖宝谷北尾根と旧登山道
2014/07/05
炉端山友会にて



花見コースは含まない↑
聖宝谷北尾根、正しい尾根名があるのかそれは知らないが、国道309号線が大きく曲がり布引谷を超える橋上から弥山を見上げると、聖宝の谷が堰堤とともにそのガレ場の厳しさを見せる。その北側に突き上げが岩稜で厳しい姿を見せる尾根がある。
この尾根を炉端山友会では、聖宝谷北尾根と呼び、過去三度トレースを付けた。(地図紫の部分)
四度目、やっとこの尾根に取り付くチャンスを得た。正規隊は通常の西口から弥山、八経ケ岳にオオヤマレンゲツアーで登って、別働隊としてこの尾根から山頂を目指し、オオヤマレンゲツアーに参加した。
ロートル二人が登るにふさわしい尾根ではないが、登りたくって無理を言い、リーダーをJJ 氏にお願いして、聖宝谷北尾根に取り付いた
この尾根は、弥山に突き上げる手前、1500mから1700mが核心部で、尾根には弥山小屋への荷揚げ用モノレールが設置されている
モノレールに沿って登ればルートは確立されるが、登山としてはヤハリマイルートでトレースを付けたいものだ
今回は、ほぼモノレールに沿ったが、核心部はマイルートを取って登りたいと現場で思った
8時に荷揚げモノレール小屋を立つ、尾根先から取り付けば安全だが、私達は少し聖宝谷を登り斜面から取り付いた
いきなりの急傾斜だ
 
尾根に乗れば、モノレールが山頂へと誘う
今日も二度ほど、小屋に向かって荷揚げがされて急傾斜を往復していた
 
現在の弥山小屋主人は理解が有り、安全を守ればバリエーションにも理解を示してくれる
一道に集中すれば、登山道が荒れ、荒れば危険も増す。現在の行者環トンネル西口コースはその代表的コースに成っている
植生を荒らさないように注意深く登る
振り返れば、大普賢岳方面や行者環岳、北側には布引谷向こうに鉄山が美しい見晴を見せる
 
尾根は自然林で美しいが、登り一辺倒の急傾斜、両杖で一歩一歩と足を運ぶ
 
珍しい植生を期待したが、落葉樹林の単純な植生で、動物も少なく、小さなセミが土から抜けだしたようだが、鹿の糞やイノシシの糞は余り見られなかった
 
1500m近くに成ると、尾根北端からは見事な岩稜と鉄山ルンゼ、布引谷のルンゼがその厳しさを見せる
 
登れば登るほど傾斜が増す聖宝谷北尾根、モノレールが左に谷を超える付近から、この尾根の核心部が始まる
角度が増し、岩稜が出る。モノレールは常識では考えられない角度で登ってゆく
この、谷超え付近からモノレールに沿わず、小さなチムニーを超えて登ってみた
  
初回この尾根に取り付いた時は、この付近から尾根を直登して登ったとJJ氏、今日の条件はモノレールに沿うのが安全と、チムニーを超え直ぐに左手の谷超えトラバースでモノレールに沿ったが、やや難易度のあるトラバースだった
  
モノレールにそって登ったが急傾斜、右手の尾根が登り良さそうと尾根に沿ってみたが、又モノレールが出る
素直にモノレール沿いがいいのだろうが、それじゃ面白みが欠ける
 
マア、そんなことを言いながら登ってゆくが、結果はモノレールコースが最高のルートのようだ
と、荷揚げ車が停まっている。
見るとレールが曲がり、その先は進めないようだ。
小屋の方達もここから歩くのだろうがそのルートは不明瞭だった。
しばらくレール沿いを進んだが、倒木帯の尾根が直ぐ上だろうと、トウヒの中を登ったが、倒木と浮き根を隠す苔に注意がいる
 
思い思いに、倒木帯の尾根まで登り切った。この尾根は、迷い岳や鉄山方面から登られる方も多く踏み跡が有る
 
弥山神社に直接登ろうとしたが、ネットが出て行けず。
ネットに沿って小屋裏からトイレ横に出て、山頂広場に出た
 
ここまで、5時間の時間を要してしまった。
体力が有れば、3時間半から5時間と言った時間が要する尾根だろう
先発隊が見えない。賑やかな山頂小屋横で、ビールとS子さんの手弁当を頂、体力を回復した
待っていても本体が来ない、八経ケ岳に向かって、今日の表題、オオヤマレンゲを見に下った
正面から、本体が降ってきたが、今年の開花はまだ早そうだ
  
本体は予報を信じ雨を避けると早く下山だ
私達は、後一休みで下山開始、聖宝宿跡付近でポツリポツリと雨が来た。カッパを着たが上だけだ
下ってゆくとガスも有り、予定のタチクラ尾を下れず、奥駈け出合いから少し下って、旧登山道を下った
分岐は踏み跡も少なく分かりづらかったが、JJ氏がその分岐を見つけ旧道を下った
 
下山開始                           聖宝宿跡
 
分岐を探しながら下ると、足を滑らし3回転の滑落、あわや骨折の足ギクでアイタタタ、今日は二度も転んだショウタンだ
お尻が旧道への分岐はこの木の横から

旧道も荒れているが時たま登る方や下る方が居るようだが、一部は道が抜けそのルートは余りハッキリしないところがある
写真の杭やマークを目標に歩いた
  
 
谷まで下れば後少しの距離だが油断大敵だ
斜瀑が出れば、尾根先の木橋は直ぐだ
 
このコースは決して歩きよいわけではないが、あの荒れた尾根を見るに忍びない方のコースとしてはいいだろうが、あくまでも指定コースではない
トンネル西口に出て、後はR309を車まで歩いた
 
下山タイムは小屋14:40でトンネル西口17:48だ
車には18時31分についた
下山総タイム約3時間40分だった
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