津越野から
三里山、西熊野街道、高時山、ブナ山、周回
2015/11/17
3人

国土地理院地図にリンクしています↑
コースタイム
08:28-日浦野09:29-三里山10:13-烏峠10:39-助人11:46〜12:19-高時山13:41-ブナ山14:15-烏峠15:11-津越野17:00?
休憩含むコースタイム約8時間30分
紀伊山地の霊場と参詣道の世界遺産登録から漏れ、整備が無く痛みに任せる西熊野街道、その一部は、奈良の旧大塔村から、十津川の風屋まで痛んではいるが、未だその姿を残す所が多い。
旧大塔村の唐笠山麓の小代を通る古道や、今回歩いた十津川村の高時山下の高津から風屋までの道はその色が濃く残る
今回二回目だが、その痛みは激しく今後手が入らないと通行が出来ない状態に成るだろう
そんな古道を取り入れて、三里山から高時山、ブナ山を周回した

天空の道、西熊野街道
今回の取り付きはR168号線沿いに有る川津野集落から西熊野街道の枝道と思われる津越の峠を目指し、三等三角点、日野浦から三里山を目指し、旧西熊野街道へと向かった。
R168の川津トンネル東出口から小辺路の通る、三田谷(びたたに)方面に70m程度入った路地から山に取り付く
車は路上駐車しか場所が無いが凸地点が有り駐車できた。

  
路地を入るが、地図に載る破線道の道に入るに少しウロウロとしたが、路地を入り写真の道を登ってゆくと大きく道が曲がった所からまっすぐに舗装の小道に入る。良く見ると山肌に鳥居が見える。
鳥居下から更に登ると墓地が出て、山道へと入ってゆく。
これも旧西熊野街道と、大和の三角点を訪ねての著者、上田倖弘氏は書いている
少し倒木などがあるが、状態は良い。少し間違って歩いてしまったが、そのまま小道を登ってゆけば、津越の峠に出る
ここに廃点になった水準点が今も残る。
上田倖弘氏の調査から、ここが重要な西熊野街道で峠が津越ノ峠と書かれている
  
川津神社下を通り墓地からトラバースに道が入る
津越の峠と廃点になった水準点↓
  
水準点は状態も良く一等三角点より大きかった
津越の峠から三等三角点、日浦野まで倒木等はあるが、まあまあ歩きよい
上田氏達が三角点を尋ねた1995年5月17日ごろは、マッタケが生え小道も状態良く有った事が伺える記述が有る。
三角点は少ししか顔を出さない状態だがその状態は良い。
 
点の記から
埋標、明治36年6月1日 所在地、吉野郡十津川村川津字日浦野638、俗称大立蔵、
北緯 34°03′54″.0637東経 135°44′58″.7021 標高 558.80 
標高は上田氏達が調査した頃とはズレが有る。
道は消え、コンパスを頼りに三里山に向かうが、ナカナカの急登で一汗も二汗も流す
天気予報は雨だ。霧雨が振り出した
少し倒木はあるが、尾根はまあまあ歩きよい
地形もはっきりして、現在地掴みは地図から分かりよかった。
三度目の三里山、見晴らしなど無い山だが山名板はあがっている。これが無いと三里山の名を知る人は少ないだろう
  
烏峠に向かって下る。踏み跡は来るたびに濃くなっているようだ。
烏峠から西熊野街道の、天空の道へと入ってゆく
道が抜ければ、高巻きも下巻きも難しい斜面を切り取り、石を積み作り上げられた古道だ
何箇所かは痛みがあるが、今のところ通行が出来る状態だ
  
行政だろうか立派な道標があるが、モウ朽ちかけた状態だ
谷部分は道ぬけが激しいが通行は出来る、初心者は避けたほうが良い道だ
雨が降り出し、足下注意のソロソロ歩きだ
 大抜け点も有る
助人集落跡で昼食と雨準備で休憩した。

ここから、高時山を目指すが、踏み跡道もテープも薄いが有る。
登り一辺倒の単純尾根、途中で測量点を言い当てる読図や、現在地を探る練習と、雨中の楽しみを探る

  
助人の道標と屋敷跡、そこに有った生活の跡、鍋は見たことの無い形だった。↑

登りが続く、高時山は見晴らしもピークらしさも無い山だ
  
高時山からブナ山へは細い吊天井の様な細尾根状態だが、雰囲気は良く楽しい
今日はガスで何も見えない。同行のウーマンは、疲れを知らないようだ。ふー先に行って、ふー
  
尾根分岐にはマークが有り、途中に面白い枯れ木、写真は雨で上手く写っていない
ブナ山山頂
ブナ山は二等三角点、川津が鎮座する
丸く広い山頂は自然林で美しい

点の記
等級種別 二等三角点 標高 1119.52 北緯34°04′18″.5371 東経135°46′36″.5135
埋標 明治34年10月15日
所在地 十津川村大字川津ツゴエ谷622番地
烏峠に向かって下るが、テープ等が多く下りよい、自然林をルンルンと下る
途中に反射板などが有る
烏峠まではあっと言う間の下りだったが、ここでヘッデンタイムの下りが予想された
三里山でヘッデンを出そうと話して休息をしたが、アララ、ヘッデンを出すのを忘れてしまったショウタンだ
  
反射板と烏峠の道標
三里山からの下りの読図が難しいだろう
読図を楽しむ私はあえてテープなどは打たないが、登り時に余りの急傾斜のため支尾根に巻いた
この部分は読図も難しいだろうと、一巻きの捨てテープを打っておいた
下り時にやはりこの付近で現在地からの方向取りが分からず、支尾根に入り捨てテープに救われた
 
雨とガス、夕暮れは早い、三等三角点、日浦野でコースに間違いが無い事を確かめ、ヘッデン無しで下れると確信した
登り時に少し間違ったコースを修正しながら、津越野に下った

津越野の登り時の写真と到着時の写真
 
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