トロンフェディハイキャンプ泊 |
「トロンフェディハイキャンプ泊」
トロン・フェディは、山肌の小さな広場に二軒のロッジが有った。
ポーター達が束の間の休息を楽しんでいる。口にバンダナを当ててマスクしているのは、空気の乾燥から咽を守るためだ。 本当ならここで一泊が常識ですが、ショウタンは体力があると見たマンシングは、トロンフェディハイキャンプまで行くと決定。ハイキャンプは4900m有り、高山病の危険がある。一日1000m近い高度の移動には無理がある。コレを決断したのは、ショウタンはこの後ダンプスピーク6013mへの登頂があり、その時5000m地点にハイキャンプを作るが、その時の状態を見るためだ。1時間ばかし休息と茶をして、ハイキャンプに向かうが、ここからハイキャンプまでは相当傾斜がある。この500mは本当にきつかった。 ハイキャンプに登る右手に切り立ったピークがある。ハイキャンプからここに登るという。ショウタンはエー、本当、と言う感じがしたが 500mの高度差を短時間で登らなければいけない。呼吸は苦しいがペースを上げた。ポーターのタンタラ、ラマさんは姿が見えない。すごいスピードで登っていった。後でわかったのだが、ハイキャンプはロッジが少ない。部屋確保のために早く登ったのだ。 私はもうフラフラ、昨日の山登りが少し堪えていた。 ハイキャンプが見えだした頃、タンタラさんが迎えに来てくれて、荷物を持とうと行ってくれたが、私も意地でNOと答えて登った。マンシングと何か話している。 タンタラさんが頑張ってくれたが、思った通り部屋は無いという。いつもはポーターガイドさん達が使う相部屋がある。それも後1ベッドのみ。ショウタンは納得だが、マンシンやタンタラさんの部屋がない。彼たちは食堂の土間に寝るという。私の横は夫婦の白人、30cmしか離れてない。 リュックを置き、登りに見たピークに一人で向かう。マンシンは疲れたらしく、行けないと言う。裏から見ると登りよい尾根だが、転ぶと終わりだ。後日ここで雪が降り、白人一人が亡くなり、ポーターとガイドが骨折したというニュースが入った。 上の写真だが、突然デジカメのふたが開かなくなったので、キャプの影が映っている。 ほんの100m程度の高度差だが苦しかった。山頂では、オランダ人夫婦が写真撮影に没頭していた。ここからの景色は最高でした。360度の大パノラマ、感動の一瞬でした。 しばらく景色を堪能してロッジに。食堂は満員、ポーター達と食堂で夕食をいただいた。 夕食後、頭痛が取れない。マンシングに話すと、それは軽い高山病、頭痛薬をいただいた。ポーターのタンタラさんも頭痛がすると言い、同じ薬を飲んだ。タンタラさんはこのコースを仕事にしているプロだが、一度に900mの高度差が原因らしい。 この夜はほとんど眠れず、寝袋の中で目をつむっていた。マンシングさんは寝袋も毛布もなく壁にもたれてうずくまっていたらしい。それが原因で、トロンパスでは高山病に悩まされる。 |
続く |