2006/10/15 ムクチナートへの下り |
「ムクチナート 1600mの下り」
1時間ばかしの休憩後、ムスタン県ムクチナートに向かう。ムクチナートは3800m。5400mから一気に1600mを下る、私には初めての経験です。下りに弱いショウタン、チョット慎重になる。
ヤヤ緩やかな下りが延々と続く。正面に見える無名山は、夏草が枯れ、まるで砂漠のように茶色い姿を見せる。ネパールの森林限界は4000m付近、ムクチナート周辺の山には木が生えていない。わずかにポプラや高山に強い木が、川の縁や畑の廻りに植林されていた。 相も変わらずマンシンは調子が悪い。足に力が入らないのか、良く滑っていた。 しばらく下ったが、景色は一向に変らない。 前方に人影が見えた。この方達と一緒に休息。 休息地点の前の山、自然の厳しさが良く解る。5000mくらいか。 又しばらくして休息。マンシンは相当疲れたらしく、休息回数が多い。 更に下って行くと、ムクチナートのローマンタン側の村が見えだした。 更に下って、Phediで休息。Phediとは麓の意味でニヶ所有る。ムクチナート側からここまでトレッキングに来る方達も多い。ここで沢山のポ−ター達が休息をしていた。私のリュックと彼たちのリュックの違いを見て欲しい。一人30kg以上、ニ人分が基本だ。タンタラさんは私一人分、軽い方だ。 又、薪は少ない。ガスや灯油は運ぶのが大変。パラボラアンテナの焦点にヤカンや鍋を置き、太陽熱で湯や煮物を炊く。このアイデアは日本人の物だという。 スイッチ一つで簡単に炊事出来る我々は、少し考え直さなければいけないと思う。究極のエコロジーだ。 向こうに村が見えるが、ナカナカ着かない。ムクチナート寺(ムクチナートは寺の名前そのものが地名になった)の横を通りムクチナートに着くが、ロッジやホテルが満員、宿がない。一軒二軒三軒・・・宿がない。マンシンは得意の心配要らないで宿を探す。町はずれに一軒の工事中のホテルに交渉、泊めてもらう。まだペンキ塗り立てで、ペンキの臭いがきつく、玄関ではペイント工事中だ。 マンシンは、よほど頭が痛かったのか、夕食までの時間ぐっすりと眠ったようだ。 ムクチナートからダウラギリやニラギリが顔を出した。 |
続く |